スポンサーサイト


上記の広告は1ヶ月以上記事の更新がないブログに表示されます。
新しい記事を書くことで、こちらの広告の表示を消すことができます。  

Posted by ミリタリーブログ  at 

2014年12月12日

ドイツ兵











ドイツ兵、何度か一緒になったことがあります。勿論、外人部隊ですからドイツ人も当然フランス外人部隊にはいますが昔に比べると極端に少なくなってきました。   コソボ紛争で何度か一緒になッて、その際、私の職種が通信機器整備ということもあって、コソボ現地でドイツ軍のメルセデスG型にNATO軍共通の小型無線機を据え付ける作業などもありました。実はというかフランス軍はドイツ軍のメルセデスG型の劣化コピーであるプジョーP4という車両を使用しているので我々でも整備や作業はできるんです。


そういった作業をやってると、やっぱりドイツ人です。


こういう作業をフランス人が頼むとフランス人はそのまま作業が終わるまで基地内のバーで呑んで待ってます。イタリア人はどこに行ったのかさえも分かりません。ドイツ人は、ドイツ兵は、じっと作業する横で黙って立って待ってるんですよ。結構怖い。

勿論不動の姿勢ではないですけど、仲間同士で話し合うこともなくじっと黙って作業終了まで我々の作業を監視してる。


怖い。




写真はフランス国内の演習場で一緒になったドイツ兵です。やっぱりどこか第2次大戦中のドイツ軍の雰囲気が残ってますね。




  


Posted by legion84  at 23:27国際情勢

2014年12月12日

除隊3





除隊の話の続きです。写真はオバーニュでの除隊手続きの際に最後の記念撮影をオバーニュで撮ったものです。これは毎月発行されるケピブランと言う外人部隊の雑誌に今月の除隊者として掲載されます。この際、本名を出したくない者は X エックスさんとして表示され、記念撮影に出たくない者は出なくても構いません。聞くところによると娑婆に出たら殺されるとか言うような奴もいて、だったら娑婆に出なきゃ良いんですけど、そういう奴に限って部隊内で素行がよくないので契約更新が出来ずにやむなく除隊という場合もあるようです。
勿論、脱走された方がこういう記念撮影に出ることはありません。たとえほぼ5年やっていようが実質変わらないと言おうが脱走は脱走ですから我々外人部隊とは全く関係はなくなります。

さて、前回は4年勤務の段階で除隊か継続かの意思を自分なりに決め、除隊と決めた場合、その時点でアパートを探すべきだと書きました。

ただ問題なのは、5年未満勤続の者は基本的にアパートを借りたり私有車を持ったりすることは許されません。見つかったら懲罰になります。まあ除隊予定と言うことでかなり大目には見てもらえますけど。隠すべきところは隠すべきなんで、だからこそフランスの娑婆に住む普通の日本人との繋がりもまた大事になってきます。

では、外人部隊内での手続きです。

中隊長に「継続カ?除隊か?」と迫られ「除隊」を決意すると除隊に向けて動き出します。と言っても急にそういう動きがあるわけでもなんでもなく、基本的に生活はなんら変わることはありません。そういうところは自衛隊も一緒ですね。

戦闘職であれ専門職であれ。最後の最後までこき使われるもので、さらに、基本的にあらゆるサーヴィスが優先的に廻ってきます。警衛のサーヴィスや週番当直などのサーヴィスです。これは一種の嫌がらせなんで仕方がないです。

除隊予定の月は自分でもはっきりと分かります、と言うのも自分が入隊した5年後の同月なわけですから。ただ具体的な日程はなかなかはっきりとはしません。これは自分が一人で慌てても仕方がないんで中隊事務所からの連絡を待つしかありません。

中隊事務所からNOTE DE SERVICEと言う命令書が出ます。これは何年何月何日にオバーニュへ除隊手続きのために出頭せよという命令書です。それを受け取り、連隊を出る1週間前になったら、基本的にジャージで過ごすことになります。昔はこの時点で全ての貸与されたもの、戦闘服だったり背嚢だったり、ブーツであったりですがそれを連隊の倉庫に返納していましたが、今は全て返納せずそのまま自分のものとしてくれます。

ですから返納せずに自分で持っていることが出来るわけですが、そういったものに加えその他私物となると結構馬鹿にならない量の荷物になってしまいますから気をつけましょう。

ですから事前にアパートなどを借りていれば、少しづつアパートに荷物を前もって運び込んだり出来るので非常に便利です。

それからパスパートゥーと呼ばれる紙を当直室からもらって、その紙に連隊内の全ての事務所で判子とサインをもらいます。こうすることによって除隊の事務手続きに不備がないかどうか一つ一つ確認し、また各事務所から除隊についてのアドヴァイスなどももらいます。

そういったことを終えてから連隊を一人で出発し、オバーニュに出頭と言う流れになります。  


Posted by legion84  at 18:27生活

2014年12月12日

アフガニスタン




除隊の話については長くなりそうですからボチボチ書いていきます。

皆さんは外人部隊の生活様式や事務手続きよりも銃の扱いや装備に関心があると思いますから、今回はアフガニスタンです。


フランス外人部隊は既に10年近く実はアフガニスタンに関わっています。当初は工兵、衛生の面でアフガニスタンのインフラ充実と言ったことをやってたんですが、2007年ごろからいつの間にか戦闘を始めてしまいました。宣戦布告のない戦闘ですから無茶苦茶怖いのは言うまでもありません。

アフガニスタンに関わっているのは第2外人落下傘連隊、第2外人歩兵連隊、第2外人工兵連隊、第1外人機甲連隊が主に関わっていて、第1外人工兵連隊はその支援と言う形でしょうか。


実際に外人部隊ではアフガニスタンで相当数の戦死者を出しています。特に第2外人工兵連隊は戦死率が異常に高い。第2外人工兵連隊は山岳工兵でもあるからアフガニスタンでは実に重宝する連隊で、山岳戦にも使え、爆破物処理にも使え非常に便利なためにやたらアフガニスタンに関わっています。


拳銃をまともに射撃したことがないけど普通自動車免許は持ってるナンチャッテ武器庫係で脱走しちゃったけど日本で拳銃アクションを指導しているような方からすればはるか遠い夢のような話なのかもしれません。多分スターウォーズに等しいかもしれない彼にとっては。

彼がやっていること、つまり毛利氏や細川氏の世界とアフガニスタンと言う超現実の世界。細川氏の動画とアフガニスタンの動画を見比べれば一目瞭然です







  


Posted by legion84  at 03:19アフガニスタン

2014年12月12日

除隊2




前回の続きである。正式な除隊について。今回は規定の任期、つまり5年の任期を全うした場合について書きます。

その前に、前回の補足でもあり、蛇足でもあるけれども、怪我や病気などで「軍人不適格」の烙印を押された場合についてですが、実は色々とある。
勤務中、任務中の事故で怪我をした場合、それが後遺症として一生残る場合はフランス政府が責任もって保証してくれます。つまり怪我や身体障害のレベルによって毎月いくばくかのお金を支給してもらえます。コソボで半死半生となり除隊した1等兵はその後は一切仕事につかず、それでも毎月国からお金が出るので何不自由ない暮らしをしています。  アフガニスタンで味方の155mm榴弾砲の誤射を受け、一人だけ残して小隊全員が死亡した事故では、生き残ったポーランド人はやっぱり重度の身体障害者となったんで、ポーランドに帰国し、毎月フランス政府から十分すぎるほどのお金を得ています。死亡した他の隊員。家族に対し、ただしその本人がレクティフィカシオンをして実名で正規に雇用されている場合は家族に一時保証金がフランス政府から支払われます。ただしその家族と言うのが両親兄弟である場合は基本的にその一時金だけです。
もちろん生命保険は民間の会社から支払われます。妻帯者の場合、女房は死ぬまで戦死した旦那の基本給を毎月もらうことになります。一時金と派別にです。子供は優先的に学費補助などが得られますし、成人前に母親が死亡した場合は戦死した父親の基本給を成人するまで受けられます。その上各種軍の学校、下士官学校。士官学校などは優先割り当てがあります。

勤務外や任務外で怪我をした場合は、「お前馬鹿だなー」と笑われておしまいですから気をつけましょう。

5年で一任期ですが、その間のおおよそのタイムテーブルを標準的な例で示すと以下のようになります。

入隊後10ヶ月(連隊によっては1年)で2等兵から1等兵にまずよほどの問題がない限りは皆一律に昇進します。

入隊して2年から3年半までの間に標準的な兵隊は伍長課程に送られます。この伍長課程も3種類あって、カステルノダリーで行われるF1 と言う課程、これは2ヶ月間で、将来の下士官候補生。ですから勤務成績良好であったり、問題を起こさないものが進みます。 次に 入隊して3年経っても伍長仮定の話が出ないような場合はF2と呼ばれる1ヶ月間速成の課程に送られます。速成といっても2ヶ月でやる内容全て1ヶ月間でやるわけですから基本的にほとんど眠れません。

次に、海外の駐屯地で行われる伍長課程。ギヤナなどでやるわけですけど、何故か異常に厳しくて2ヶ月間の期間中ずっと眠れません。

こういう課程をやって一息ついて外人部隊になれた4年ごろが分かれ目になります。

大体この時期、中隊長から「外人部隊をこのまま続けるかどうか?」の打診があります。  ここで戦闘職のものと専門職の者とでは中隊長は扱いが少々異なります。  専門職とは、整備士、コンピューターの専門職、衛生兵、通信士などといった育成に金と時間がかかるような職についていてなおかつその職に熟練し始めたような4年勤務の伍長にはしつこく「契約の継続」を迫ってきます。

ところが戦闘職の場合は、常に若い子を入れ替えたいという気持ちもあるので、兵隊の勤務成績しだいによっては「契約の継続」を迫ったりすることはなく、4年過ぎても中隊長に「契約継続」の面談がない場合はそのまま5年任期を待って除隊となります。

「契約継続」を迫られる際、中隊長は「下士官にしてやる」「海外の連隊に駐在させてやる」と甘い言葉を取引材料として出してきます。これは専門職を引き止めないと中隊長自身の勤務評定にかかってくるからです。

それでも「私は除隊しますと」断固とした決意で除隊を決めるか、そのまま中隊長に流れてしまうかは本人しだいです。

では、除隊することになったとしましょう。


私の忠告では、4年過ぎて除隊を決意したら、日本に帰国するかフランスに残るか、それか別の国に行くかの決断をその際すべきです。日本に帰国する場合、別の国に行く場合については又別に書きましょう。

フランスに残ってどこかで働きたいという場合に限って今回は話をします。

4年経って除隊すると決断し、フランスに残ると決めたらその時点でどこに住むかおおよそ決めておかねばなりません。これはあくまでも私の忠告助言であって決まりではないですから誤解なきように。

アパートを借りないと除隊した後に住む場所がないという最悪の事態になりかねませんから、除隊を決断したらすぐに探し始めたほうが良いでしょう。なぜかといえば、アパートを借りる際は失業者だと貸してくんないんですよ。ですから除隊して仕事がないとなると誰もアパートを貸してくれません。ですからまだ在隊中の内にアパートを決めておくのが賢明です。



長くなりそうなので次回に続きます。


  


Posted by legion84  at 02:05生活

< 2014年12月 >
S M T W T F S
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
最近の記事
移行 (12/15)
除隊4 (12/13)
PEUGEOT P4 (12/13)
ドイツ兵 (12/12)
除隊3 (12/12)
除隊2 (12/12)
除隊 (12/11)
ジブチ (12/11)
過去記事
最近のコメント
QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 13人
プロフィール
legion84
legion84